庄司徳治コレクションより

烏山分水口
かつての烏山分水口(年代不詳) 2000年〜現在の烏山分水口

現在の杉並・世田谷区内に引かれた分水の一つ烏山分水は『上水記』には「分水引取年月不相知」とされているが、樋口は上高井戸村先と記され、水口5寸四方で烏山村、粕谷村、世田ヶ谷村、三宿村など10ヵ村に引水され水路末まで1里半ほどであった。

その烏山分水口は京王井の頭線久我山駅から松葉通りを南東に数分、岩崎橋下流右岸に残存している。ゲートは1.8メートルほどの両袖石に1.2メートルほどの笠石を渡してあるのが、周囲の草木の間に見え隠れしている。

左上の写真は残念ながら撮影年代は不詳だが、この烏山分水から4〜5メートル下流右岸に北沢分水口が並んでいる位置関係は、現在も変わってない。

烏山分水口付近に立てられている杉並区の説明板によると、明治31年(1898)東京に改良水道が完成したのに伴い
両分水は廃止されたが、水路は淀橋浄水場への導水路として使用され、昭和40年(1965)同浄水場の閉鎖によって水路も役割を終えた。

烏山分水口


マップ参照

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