空堀状態だった当時の鷹の橋下の玉川上水 |
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昭和60年(1985)当時 |
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木々の緑も甦った2000年現在
マップ参照 |
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小平監視所から下流の玉川上水が現役を引退して21年目、“清流復活”と称して、下水の再生処理水が流されるようになったのは、昭和61年(1986)8月27日のことだった。
全く水が途絶え空堀状態になった玉川上水は、開削以来300有余年間に水の浸食によって関東ローム層土の壁面がえぐられ、断面は口すぼまりの壷状になった姿をさらけ出した。
それでも壷の口付近まで水が流れていた時は、関東ローム層土はある程度の粘着性を保っていたが、全く水を欠いた後の壁面の崩壊はすさまじかった。
ことに冬季の夜間には地中の水分が凍結し、日中、日が射して気温が上がって解けてくると、鷹の橋付近では乾燥した壁面の土がボロボロとこぼれ落ちるのが目に見えるほどだった。
その繰り返しで路肩に植わっている木々の根っこが露わになり、倒壊する木も少なくなかった。倒木は壁面の崩壊を助長する悪循環を繰り返した。自生野草も少なからずその犠牲に。
再生処理水とは言え、“清流復活”で流れを取り戻して満20年を迎えた2006年現在、空堀状態だった玉川上水の姿も過去のことになってしまったが、水があっての玉川上水であることを再認識したいものである。
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小平監視所下流“清流復活地点” |
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