オニドコロ (やまのいも科)

梅雨明け頃から下草や小木、フェンスなどにからみついている蔓にハート型の葉を茂らせ、淡黄緑色の花穂を無数に直立させているオニドコロ。

その名前の由来は諸説あるが、エビを海老と書くのに倣って根茎のヒゲ根を野の老人に見立て『野老』と書き、根に塊ができる事から『凝(とこり)』と称し、それがなまってトコロになったとされる。同じ仲間のタチドコロやヒメドコロより葉が大きいので鬼野老となったという話だ。

実はオニドコロを最近までヤマノイモと間違えていた。大変紛らわしいが、よく見るとヤマノイモに比べてハート型の葉が丸みをおび、互生している。細めのハート型の葉を対生につけるのがヤマノイモで、両者を見分けるポイントの一つだという。

穂状になっている極小の花もヤマノイモは白い玉のように見えるのに対して、直立しているオニドコロの雄花穂には淡黄緑色の4弁の花がひしめくようについている。

雌雄異株で雌花穂は葉陰に垂れ下がり、秋口に軍配型の刮ハとなる。オニドコロの根茎はヤマノイモと違い有毒成分があって食べられない。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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