カマツカ (ばら科)

  久右衛門橋下流の新堀用水側に毎年初夏近くなると、白い小花を散りばめた花房をつける低木が数本並んでいるのを目にしていた。
そのうち2〜3本はガマズミであることは確認していたが、一本だけは4月下旬に開花しており、花房も違って見えたので図鑑で再確認したところ、カマツカであった。

ガマズミより小花は少し大きめで花数はまばらにつけているカマツカは、葉も広楕円形または長楕円形で長さ4〜8センチ幅は2〜5センチと細めである。

葉先は尖り鋸歯がある。秋に赤く熟する実は歴然とした違いがあるにもかかわらず、うっかり見逃していた。長さ1センチ余りの楕円形の実の柄は2〜3センチと長く先端の黒いホクロに特徴がある。

カマツカは北海道〜九州、朝鮮・中国に分布するバラ科の落葉低木で、材質が硬くて丈夫なため鎌の柄に使われたことから鎌柄の名称に。牛の鼻環にも使われることから別名ウシゴロシ。

白い5弁の小花の径は8〜9ミリで野ばらに近い姿を。葉が互生している長枝と、毎年ほとんど伸びずに葉が3枚輪生状に付いている短枝が形成されるため、花や実のないシーズンには初心者には判別しにくい植物の一種だそうである。

 
花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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