ハンス・ハンターが国際交流の場を構想して設けた中禅寺湖畔の西六番
別荘跡地で、2014年9月24日午後3時から彼を偲ぶ会が開かれまし
た。地元の有志でハンス・ハンターの命日に偲ぶ会が始まって7回目を
迎えました。

台風16号による大気の不安定な状態が続き、午後からは雨になるとの予
報でしたが、ハンター忌世話人の小島喜美男さんの挨拶に続いて、恒例
の献花と流花のセレモニーを終えるまでは、降られずに済みました。


中禅寺湖畔には、かつて40棟以上の外国人別荘が建てられ、太平洋戦争が
始まる以前は国際的な避暑地でした。夏季は地元の人々より外国人の姿に
出会うことが多かったとか。外国人別荘の第一号は幕末期に長崎で武器商
人として活躍したトーマス・グラバーで、明治26年頃とされています。

翌年にはイギリス公使アーネスト・サトウが御料地内に別荘を。後にイギ
リス大使館別荘として使われてきましたが、2012年にイギリスから栃木
県に無償譲渡されました。イタリア大使館に続いて公開に向けて調査・検
討されてきた結果、一端解体して復元することに。

そのイギリス大使館別荘の復元工事がいよいよ始まり、竣工・公開される
のは2016年夏の予定です。中禅寺湖の名望を眺めながら、本格的なアフ
タヌーンティーも愉しめるそうです。

悪天候のせいか参加者は15〜16名で、例年より少な目でしたが、西六
番別荘のシンボル的な存在のマントルピースの焚口に、参加者が一人一
人がランの花を手向けました。ハンス・ハンター没後67年の秋。

地元の方々によると、例年より紅葉が早めとのことでしたが、西六番園
地内の木々ははにかむ程度の色づきでした。



記念講演会へ