小田陽子さんのコンサートの後は、恒例の献花と流花を。

昭和16年(1941)8月末、火災で全焼してしまった西六番別荘のメインホールの
暖炉の焚口に蘭の花を捧げるのがH・ハンター忌の儀式になっています。
参加者が一人一人献花します。暖炉の焚口に蘭の花が増えていくにつれ、蘭花の
炎が優しく立ち上ります。

全員が献花を終えると、湖岸に下りて花びらを湖に放ちます。記録的な猛暑の影
響で、例年よりも80センチも下がっていた水位も、9月に入って日本列島を縦
断した台風18号のもたらした豪雨で、ほぼ戻り湖岸に波音を立てていました。

放たれた蘭の花びらは行きつ戻りつしながらも、湖岸から離れて行きました。
入日の早い中禅寺湖畔では、もう対岸は墨絵のようになって…。

流花の後は一旦散会して、午後6時から中宮祠のレストラン:シェ・ホシノで
夕食会と小田陽子さんのディナーコンサートが開かれかました。
小田さんは真紅のロングドレスに着替えて、伴奏者の大沼康さんと共に登場!

メキシコの歌「アドール」から始まって、ブラジルとイタリアの合作映画「黒
いオルフェ」の主題歌、「コーヒールンバ」をインドネシアバージョンなど、
音楽で世界巡りをしているような夕べが始まりました。 フランク・シナトラ
の大ヒットソング「マイウエー」の元歌「コム・ダビチュード」をサンバのリ
ズムで。マイケル・ジャクソンの「スマイル」、ユーミン(松任谷由美)の「卒
業写真」もボサノバ調で歌って…。小田さんに魅せられた夜でした。

二人は東京・阿佐ヶ谷で18年も続いているジャズストリートの同志。「阿佐
ヶ谷をジャズで明るく楽しい町に」と、住民ボランティアで1995年から活動
してきたそうです。
もちろん「百万本のバラ」の原曲「マーラが与えた人生」も、リクェストに
応えて、ラストソングに小田さんは歌ってくれました。


第7回ハンター忌へ