うたかたの如く消えた
在りし日の姿を求めて A
    範多農園と蔵の存在


トム・へーゲンが設計した小金井
カントリーコース


小金井カントリー倶楽部の旧エントランス
2005年に新装


ハンター氏は昭和12〜13年頃、小金井カントリー倶楽部の北隣に広大な
敷地を所有し『範多農園』と称して西欧式農園を営み、当時珍しいレタス
やパセリなどの西洋野菜も栽培していたという。

「小金井カントリーと範多農園は地続きだから、もしかしたら両者は関係が
深いかもしれませんね」と、Kさんは“金田一耕助”の面持ちだった。

Kさんの調べによると、ゴルフ場の名門中の名門で知られる『小金井カントリ
ー倶楽部も昭和12〜13年頃に建設されているという。ハンター氏は小金井
カントリーの関係者だったか、 関係者との結びつきの深い人間だったかもしれ
ない・・・。

1988年当時、小金井カントリーのコース北側に接して、東側から(財)残留
農薬研究所・(社)日本植物防疫協会研究所小平分室 ・植物防疫資料
館、農林水産省農薬検査所が “ダンゴ三兄弟” のように並んでおり、これ
ら三施設の敷地も範多農園の跡地と思われた。

それから間もなくして、Kさんと
日本植物防疫研究所資料館 の古山清さん
を訪ねることになった。古山さんは第二次大戦後まもなくから同研究所に勤
め、生き字引のような存在だという。

古山さんに聞けば、蔵についてもハンターなる人物の素性についても、何がし
かの情報がつかめるかもしれないと思うと、いやでも胸が高鳴った。



☆モグラ通信フロントへ