ユリオプス・デージー (きく科)



霜月を迎えた玉川上水堤を歩くと“庭の千草も虫の音も枯れて淋しく…”の歌詞が自ずと浮かんでくる。下草はたそがれ頭上の木の葉も乾いた音を立て舞い降りてくる。

そんな堤で喜平橋のたもとに黄色の花を開花させる一群が。こんもり茂った銀灰色の葉は細かく切れ込み、草丈は70〜80センチ。直径3〜4センチ大の舌状花からするとキク科の多年草らしいが、名前が分からないままに4〜5年が経ってしまった。

ところが、ある日、玉川上水駅近くの園芸店で、その黄色い花をつけた鉢が並んでおり、「ユリオプス・デージー」と名札がついていた。念のためネットで検索してみたら、喜平橋の黄色の花はまさしくユリオプス・デージーであった。名前が判明してみると、近隣の住宅地でもよく栽培されており、なーんだ!という感じがしないでもなかった。

ユリオプスはギリシャ語で「大きな目を持つ」という意味。花の姿形に由来するらしい。南アフリカ原産で、1972年にアメリカから輸入された比較的新参の園芸種。

花の少ない晩秋から翌春まで咲き続け、銀緑色の葉が美しいので庭植えとして人気があるそうだ。櫛の歯状のユリオプス属はキク科の属の一つ。南アフリカを中心に100種程度が分布している。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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