ヨロイグサ (せり科) 

シシウドを探して歩いていた堤の近くで出会ったのは、葉や茎が似ているが花の付き方が違うヨロイグサだった。

かなり遠くからでも目立つヨロイグサは、山地に生えるシシウドの仲間の多年草で、樹木のようにどっしりして、鎧草の和名そのものの姿をしている。

図鑑によると本州〜九州の山地の草地に自生し、茎は中空で毛がはえ、直立して高さ1〜3メートルになる。

葉は大きく2〜3回3出の羽状複葉をなしており、小葉はシシウドより小さくて細長く、上部では枝分かれして葉柄の基部は鞘となってふくれ、茎を抱いている。

大きな花柄が四方に広く張り出し、その先端に淡い緑白色の小花を房状につけ、花房はクス玉のように見えた。5枚の花弁は内側に曲がり総苞片も小総苞片もない。晩夏から秋にかけて開花する。

別名をオオシシウド。根はビャクシと称して消炎・鎮痛・排膿・肉芽形成作用があり、皮膚の痒みをとる。日本薬局方にも記載されているそうだ。古来中国の宮廷の女性達には美容用として用いられていたという。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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