ヤマユリ (ゆり科) | |||||||||||||||||||||||||||||
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我見ても 久しき蟾や 百合の花 小林 一茶 |
夏を迎えて上水の緑が一層色濃くなり、木漏れ日が流れに線になって光る頃、堤の所々でヤマユリの蕾が膨らみ始める。 野のユリは各種あるようだが、上水で見られるのはこのヤマユリのみで、上水の夏のシンボルとして、その気品と優雅さ、香りをたっぷり楽しませてくれる。 ユリの名は「揺り」からきていると言われるように、一直線に伸びた茎の先端に見事な花を微風に揺らす。6弁の花びらが開くと、芳香を周辺に漂わせむせるほどである。 ヤマユリの花言葉は「純潔」である。 白色の花びらの内側には赤紫色の斑点と中脈に沿った黄色い帯があり、雄しべは6本、花粉は目に染みるような赤褐色。蕊に強い芳香がある。 上水のヤマユリは土手の斜面から流れに向かって、垂れるように咲く。遊歩道からだと後ろ姿しか見られないことが多いが、その風情もまた…心をそそる。上水べりで生まれ育った人の話では古い株になると、一茎に10〜20個も花をつけていたそうだ。 上水べりに毎年姿を見せてくれる現状を、永く維持できるよう保護してして行きたい。 |
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