ヤエムグラ (あかね科)

晩秋から春先にかけて小さな楕円形の4枚葉を輪生させた植物が上水堤でも群れをなしているのを見た時、何だろうと思っていた。

草丈が伸びるにつれ葉は細くなり数を増やすと同時に輪生した葉の段数も増やしてくると、ヤエムグラ(八重葎)特有の姿に。

野草には幼い頃と成長した姿がまるで違う種も多い。ヤエムグラもその一種ではないだろうか。

葎と名がつくくらい繁茂し、葉も茎にも小さな棘があって手触りもイガイガしているので、これまで無視してきたが、4月半ば頃から先端部や葉の付け根に1ミリ弱の目立たない花をつけ始めた。肉眼では見えないくらい超ミニでカメラ泣かせの花だが、4弁で薄黄緑色をしている。

日本全国至る所の路傍や空き地で群生し、農地では除草に手を焼く雑草の類だが、花の後に粗い毛の生えた小さな実を結び、秋には枯れていく。

草丈は50〜60センチにも及び、それ自身では立ち上がれないそうで、周囲の野草やヤエムグラどうしで寄り添いながら薮をなしている。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月
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