ヤブマオ (いらくさ科) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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初夏から秋にかけて上水の土手で最も幅を利かせているのはドクダミとヤブマオ、ヤマノイモ、ミズヒキであろう。 これら4種は繁殖力旺盛で草の命も長い。ヤブマオは北海道から九州、中国地方に分布する多年草で、人里周辺の草原や草地にごく普通に生育している。 ヤブマオの草丈は1メートルを超えるものも多く、叢生して群落を形成する。葉は対生し、長さ15センチ内外で大人の手のひらと同じくらいに大きなものも。 葉の縁には鋸歯があり、葉脈がくっきりして勢いを感じさせる。全体に毛が多いが、葉の裏面には特に多く、葉脈上には密生している。 7月から10月にかけて長い紐状の花序をつける。花としては派手さがなく図太い感じだ。ヤブマオの仲間は雌雄同株だが、雄花序をつけず雌花序だけをつける個体も多いようである。 アカソ、カラムシ、ヤブマオなどいらくさ科の植物は衣服の材料として重要な時代が長かった。 縄文時代の遺跡から出土した糸に使用されていた繊維はすべてアカソやカラムシなどの茎から作られたもので、木綿が普及するまでは日本でも各地で栽培されてきた。 |
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