ヤブガラシ (ぶどう科) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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垣の木を覆ひ枯らせし やぶがらし 今は衰へ秋ゆかんとす 平田 春一 |
初夏から秋にかけて上水堤の下草や低木にからみつくように繁茂して、目立つのはヤブガラシ(藪枯らし)である。 名前の通り藪を枯らしてしまうほど繁茂して覆ってしまうことから名づけられ、ビンボウカズラの別名もある。 他の自生野草の敵のような存在であるが、花が開花すると朱色をおびて花の中心部から甘い蜜を分泌するので、小さな昆虫たちが寄り集まっている。 花が開花すると4枚の淡緑色の花びらが水平に開き、その中心部に4本の雄しべと1本の雌しべがある。 雌しべの基部に密をたっぷり分泌する円盤状の朱色の花盤がある。 雄しべは開花して間もなく落ちてしまい。ロウソクと燭台に似た雌しべと花盤が取り残され、ロウソク花と呼ぶ地方もあるそうだ。 熱帯から東アジアに広く分布する多年草のつる性の植物で、毎年 地下茎から勢い良く地上茎を伸ばす。巻き髭を出して周囲にからみつきながら登る。 その勢いが憎らしくもあるが、野草の生存競争をまざまざと見る思いがする。 |
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