上水沿いの圃場・どんぐり広場で春らしいトーンの斑入りの葉の陰に、ふっくらとした卵色の花が開花しかかっていた。 直立した茎の周囲に丸い蕾が取り巻いて段咲きになっている。もしかしてオドリコソウの仲間では・・・と図鑑で調べたところ、最近野草化しているツルオドリコソウ(蔓踊り子草)に間違いなかった。
しかしヨーロッパ東部からアジア西部原産で、園芸用に持ち込まれた外来種だけに、在来のオドリコソウ仲間とは花も葉も全く違う。 唇弁型の上唇がプックリ膨らんで大きく、その縁には白い毛が目立ち、拡大鏡で見るといささかグロテスク。黄色い怪獣が舌なめずりをしているようだった。一二歩下がって見ると、可愛くチャーミングなのに!
花の径は1〜2センチ、茎丈は20〜40センチ。花茎だけを見ると蔓性には見えないが、花の終わった後に根元から匍匐枝を伸ばして増殖する。 白い斑が鮮明に入った卵形の広めの葉がきれいで、グランドカバーとして利用されているとか。