ツバキ (つばき科)



よく咲いてよく落ちてくる椿かな  北山喜久子

木に春と書いて椿。上水堤でも3月に入ってから艶やかな葉の間からツバキの花が覗いているシーンに出会うようになった。

俳句でも春の季語として使われている。

茂った深い緑の葉と真紅の花びら、花芯の白と葯の黄色のコントラストは古来の日本の美そのもので、端正な美しさに見とれてしまう。

フェンスの内側に植わっているツバキは、元々は付近の旧家などから野鳥たちによって運ばれて来た園芸品種の種から芽生えたに違いないが、実生から育った点では自生種で、ヤブツバキに属するのではないだろうか。

ヤブツバキはCamellia japonicaという学名からすると日本固有の植物で、Camelliaはチェコスロバキアの宣教師Kamellさんが18世紀に東洋からヨーロッパにもたらし,広まったと伝えられている。

バラと同じように園芸品種が多く10,000種はあるそうだが、サザンカと違って花びらが元で合わさっているので、花ごとポトリと落ちるのを忌み嫌う人も。

上水堤ではまだ花をつけないツバキの若木が多く見受けられた。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月
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