タチアオイ (あおい科)

炎天下の五日市街道に身を乗り出した茎に、淡いピンクの花を咲かせていたタチアオイ。直立した丈高の茎に直径7〜8センチの花を咲き上がらせて、蕾も沢山つけていた。

猛暑にも車の排気ガスにもめげず、次々に開花して旧盆の頃まで花を楽しませてくれた。5枚の花弁には細かい襞があり、萎むと少し赤みを増して落下する。

その立ち姿からタチアオイ(立葵)と呼ばれるが、日本へは古くに薬用として渡来。平安時代には唐葵(からあおい)と呼ばれ、江戸時代に現在名になったとのこと。

かつては中国原産とされていたが、トルコ原産種と東欧原産種の雑種と考えられているそうだ。夏場に美しい花を咲かせるので様々な園芸種が生み出されており、白からピンク、濃紅色や赤紫、斑入りや八重咲きなど、近隣の民家でもよく見かける。

そのこぼれ種から育ったのか、近隣の人が植えたのか…上水堤でも所々でタチアオイを見かけた。

葵といえばこのタチアオイを指し、別名は花葵、梅雨葵とも。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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