タマスダレ (ひがんばな科)

旧盆前後から初秋にかけて久右衛門橋下流右岸で見かけたタマスダレ。透き通るように白い花びらが印象的だった。

南米ペルー原産で、明治初期に園芸用に導入され庭や花壇の縁取りなどに植えられたものが、路傍に野生化しており、住宅地でもよく見かける。

キツネノカミソリなどと同じヒガンバナ科で地下にある球根で殖える。ニラや細葱に似た葉はよく茂るので、簾に見たてられ、その葉の間から覗く玉のような蕾の姿からタマスダレ(玉簾)の名前がつけられたらしい。

日当たりのいい場所では花が全開し、半日陰では半開きとなる。夜には閉じてしまうが、夕刻時に蕾や閉じた花が灯明のように見える。

清楚で美しいけれど葉や鱗茎部は有毒で、ニラやノビルと間違えて食べると嘔吐やけいれんなどの症状をきたすので要注意だ。

東京都健康局食品医薬品安全部ではタマスダレは有毒植物に指定している。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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