シャクチリソバ (たで科)

数年前までミゾソバが茂っていた新堀用水の淵を捜し歩いていた時、葉はミゾソバと同じく牛の頭の形で白い小花をつけている植物に出会った。

白花のミゾソバかと思ったがシャクチリソバとのこと。シャクチリ(赤地利)ソバはインド北部および中国原産の多年草で、高さは約1メートルに達し、秋に花を咲かせる。

その名の由来は茎の根元が赤いことによるそうで、牧野富太郎博士が本草綱目の「赤地利」にあたるとして命名した。

細い柄の先に咲いている直径5ミリ足らずの花は、5枚の白い萼と8本の雄しべ、花柱が3本に分かれた雌しべの基部には8個の蜜腺があり、数個の花が寄り集まって咲いている。

食用として用いられているソバ(蕎麦)はと違って多年草だが、果実(痩果)はソバの実と同じ三稜形をしている。

高血圧に効果のあるルチンが含まれることから、昭和初期に薬用として移入されたものが、繁殖力が極めて強く川原などで野生化しているそうだ。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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