スイカズラ (すいかずら科)

早咲きは5月から遅咲きが9月項まで、土手の低木にからまり、柵にまきついた蔓の中から花弁が微笑んでいるような姿を、堤のあちこちで見かける。

茎を見る範囲では、同じように蔓が伸び筒型の花を付けているヘクソカズラと変わらない生態と思うが、学問的にはスイカズラは低木に属するという。野草と考えてその風情を味わいたい。

産毛のある卵形の対生する葉と互して、長さ1p程の柄の上に、寄り添うように2つのやや大ぶりの花が、口唇を開けて何かをねだるような表情で咲きほこっている。

1つの花の花弁は、上は3つ、下は2つに分かれている、咲き始めた項の白色は、最盛期が過ぎる頃から黄色に変っていく。白を銀、黄を金に見立てて一名を金銀花とも言う。和名は吸蔓または冬にも葉が落ちないことから忍冬(にんどう)とも。

1本の蔓から枝が幾本かに分かれて伸びるので、群がって咲いているスイカズラの花、雨にぬれて緑の実が色あざやかな時には、特にその美しさを一段と味わいのあるものにしてくれる。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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