スノードロップ (ひがんばな科)

立春を間近に控えた上水堤近くで期待していたスノードロップに出会った。昨春撮り逃しただけに嬉しい対面だった。直訳すれば雪の雫。その名に相応しく純白の透き通るような外花被を開けて、筒状の内花被に眉を引いたような緑の斑点を覗かせていた。

いち早く春を告げる花の一種だが、別名は待雪草(マツユキソウ)。草丈10センチぐらいのいたいけな姿だが、寒さに強く雪の中でも気丈に花を咲かせる。

ひがんばな科の球根草で、ヨーロッパからコーカサス山脈にかけて15種類くらい分布しているそうだ。

一本の茎にひと雫の花を吊り下げ、日中は3枚の外花被が開いて日没には閉じ、花径は1〜2センチ。

この花には多くの言い伝えがあり、アダムとイブの2人が楽園を追い出されて困っていたとき、降ってきた雪を天使がスノードロップの花に変え、未来に希望を与えたとか。

カトリック教会では2月2日のキャンドルマス(日本語で聖燭祭)という行事でスノードロップを捧げる習わしがあるそうだ。立春から花びらのベールを開閉させながら、三寒四温に耐え春に誘ってくれる可憐な花。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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