ノミノツヅリ (なでしこ科)



わが時計古れど繁れるクローバー  攝津幸彦

クローバーの名前で親しまれているシロツメクサ。芝生で血眼になって四葉のクローバーを探した思い出は遠い日になってしまったが、ハート型が3枚合わさったダークグリーン葉と白い花の群落には郷愁を誘われる。

シロツメクサはヨーロッパ原産マメ科の多年草で、牧草として世界中に広まり、日本に渡来したのは江戸時代。ギヤマンと呼ばれたガラス器などを外国から運んで来る梱包のパッキングとして詰められたものから発芽したのがそもそもで、白詰草の名前がつけられたという。

米粒大の蝶型の小花が鞠のように集まった花穂は直径2センチぐらい。茎とともに摘んで花の首飾りにしたり、ドライフラワーとしても活躍。

その可憐な容姿に似合わず地表直下から匍匐する地下茎で殖え、踏まれても刈られても生き延びる。その逞しさが芝生泣かせらしいが、荒れた乾燥地のグランドカバーとして緑化に用いられているそうだ。

上水堤に沿った歩道や空き地に点在している。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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