シロダモ (くすのき科)

落葉樹が色づき野草が姿を消していく季節にムラサキシキブやマユミ、ノイバラなど上水堤の中低木の実がそれぞれの色に熟してくるのを目にしながら歩くのも楽しい。

中でもシロダモは大きめの真紅の実を、つややかな濃緑色の葉の基部に幾つもかたまって付けており、ひときわ目立つ。

植物図鑑によるとシロダモはクスノキ科の常緑樹で、雌雄異株で雌の木だけに実をつける。

長楕円形の葉は互生し枝先に集中。3本の葉脈がくっきりしている葉の表面は濃緑色だが、裏面は灰白色なことが名前の由来。タモは別名のシロタブのタブが訛って変化したと伝えられている。

11月半ばにシロダモの赤く熟した実の上方の若枝に、濃いクリーム色の小花が集まって咲いているのを見つけた。逆光を受けて金色に光り輝いているように見えた。

花と熟した実が同じ時期に見られるのもシロダモの特徴で、先輩と後輩が仲良く初冬の日差しを浴びていた。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

     50音目次へ
Copyright (c) 2005-上水事典サイトの会