シモツケ (ばら科)

連日真夏日が続いていた8月半ば、小金井橋上流の上水堤で見覚えのあるピンクの花房が目に入った。

シモツケソウではないかとカメラに収めたが、植物図鑑と照らし合わせると葉の形が違う。シモツケソウの葉はモミジ葉状であるのに対して、撮影した方は縁に鋸歯のある細長い卵形葉である。

両者の花はほとんど同じように見えるが葉の形が違うのは、はてさて?数ヵ月して、樹木図鑑をめくっているとき、本草のシモツケソウとは別に落葉低木にもシモツケがあるのを知った。

どちらも下野の国(栃木県)で発見されたので、その名前がつけられたようだが、同じバラ科で似た名前の草と木があるのは紛らわしくて恐れ入った。シモツケソウの方は別名クサシモツケ(草下野)と呼ばれている。

小金井橋上流で見つけたのは木のシモツケで、ユキヤナギやコデマリと同じ仲間で、古くから庭木としてもよく使われ高さは1メートルほど。

新枝の先に直径1センチ足らずの淡紅色の花を散房状につけ、雄しべが花弁より長く愛くるしい。
花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

     50音目次へ
Copyright (c) 2005-上水事典サイトの会