シキミ (しきみ科) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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くぬぎ橋付近で艶のある長楕円形の葉を茂らせた木に、淡いクリーム色の花が咲いているのが目に止まった。近づくと微かに芳香を漂わせている。 図鑑で調べたところ、マンサクと前後して開花していたのはシキミの花であった。仏供花のイメージが強いシキミだが、花は清楚で花径は2〜3センチぐらい。葉の付け根に数個ずつ可愛く花をつけている。 花弁は6枚だが同数の萼もほとんど同じ色形をしているので、花びらが12枚重なっているように見える。 シキミは本州中部以南に分布し、中国にも分布する。シキミの語源は、通常八角形の土瓶敷きのような実の形から「敷き実」、あるいは強い毒性があるので「悪しき実」から転じたなど諸説ある。シキミは樒と書き、香気があるのでコウノキと呼ばれることも。 このシキミの実は中国料理に欠かせない香辛料の八角(大茴香)に酷似しているので、誤って使った中毒事故も多いそうだ。シキミの実の方が小型であるが要注意である。 花や葉、根から茎にいたるまで毒性があるので、野生動物や昆虫の害を防ぐために仏壇や墓に供えたのではないかとも。古くは榊と同様に神事にも使われたそうである。 |
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