サンシュユ (みずき科)

3月上旬、新小川橋上流付近上水堤で腰丈くらいの痩せた枝木に、小さな黄色の花を咲かせていたサンシュユ。

高さ4〜5メートルになる中国原産の落葉小高木で、早春に葉に先立って黄色い花を塊状に付けるそうだが、上水堤で見かけたただ一本のサンシュユには、数えられるほどの花がまばらにしか。まだ幼木のせいだろう。

直径1センチ前後の花は4枚の花弁の中心部から雌雄の蕊軸が放射状に伸び複雑な造形をしている。木全体が早春の陽光を浴びて黄金色に輝くように見えることから春黄金花の別名も。

花が終わった後に芽吹いてくる長楕円形の葉は長さ8〜10センチで対生。ヤマボウシやハナミズキの葉と似ている。

日本に渡来したのは江戸中期で、サンシュユは中国名の山茱萸を音読みしたものだとか。秋にはグミのような実が赤く熟し、その果肉を乾燥させたものを漢方で山茱萸と称し、めまいや耳鳴り、頻尿、老人の夜尿症などに薬効があるとされる。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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