オニユリ (ゆり科)



百合青し人戞々と停まらず  石田 波郷

草いきれのする暑い山すそを歩いている時など、黒紫色のまばらな斑点をつけ、赤橙色の花被片がそり返ったコオニユリが太陽に向って精一杯咲いている姿に出会うと、心の安らぎをおぼえる。

そんなコオニユリが上水土手にも残っていたが、近年ついに姿を消してしまった。

庭や畑でもよく見かけるオニユリと、姿形は似ているが、コオニユリは各部分がややこぶりでやさしげである。

オニユリの葉の付け根部分には多くのむかご(珠芽)が付いており、蔓茎には一面に紫色の斑点もあるが、コオニユリにはそれらがない。

コオニユリは、地下に横走させている細い茎があって、それに鱗茎(球根)を付けて植えていくそうだ。

今見られるのはオニユリのみで、
コオニユリ一つとっても上水土手の生育環境が年々好ましくない方に向かっていることが分かる。どうすればいいのだろうか。

オニユリも自生野草保護ゾーン以外の堤ではほとんど見られない。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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