オオイヌノフグリ (ごまのはぐさ科) | |||||||||||||||||||||||||||||
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犬ふぐり星のまたたく如くなり 高浜 虚子 |
早春、吹く風は冷たいが陽射しは明るくなり、肌への感触がやさしく感じられる頃、上水べリの日だまりの枯れ草や落葉の中から目覚め、咲き始めるこの花。るり色とかコバルトブルーといわれる4弁の花の群落を見つけると、春が来たよと心が弾んでくる。 花らしい花が咲き始めない時期に、このオオイヌノフグリの茎は根元で枝分かれして横に広がり、盛り上がるように繁茂し大きな株となる。葉のわきについた花は目をパッと見開いたようで、その色鮮やかさと相まってチャーミングだ。 いわゆる雑草の類ではあるが、この花の姿で上水に木枯しの吹いた冬が終わり、草木の芽が思い思いに動き始め活動の季節に入る息吹きを感ずることが出来る。 直径8o位の小さな花だが、さらに小ぶりな花を付けるイヌノフグリとタチイヌノフグリの仲間があり、オオイヌノフグリと称せられている。 花の終る初夏の頃、翡翠色の球を2つ並べたような果実が出来る。その果実が犬のお尻を背後から眺めた時のふぐり(睾丸)によく似ていることから命名されたそうだが、口にしにくく気の毒な名前に思えてしょうがない。 しかし、学名のベロニカ・ペルシカは伝説の聖女ベロニカとペルシャ産の意で、日本に渡来して120〜130年あまりに。 |
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