ノウゼンカズラ (のうぜんかずら科) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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凌霄花に秋の通ふか風見ゆる 恒丸 |
妖艶というか悩ましい色というか、庭木や塀にからまって緋色のこの花が咲き始めると、梅雨明けもそろそろ…かと。 凌霄花と書いてノウゼンカズラ。中国原産の蔓性木で平安末期に渡来したと言われ、その名称は漢名からで、凌は”しのぐ”、霄は”そら”の意味。漢名の ”りょうしょう”が変じてノウセウとなり、さらにノウゼンと読むように なったとも。 丈夫で長寿とされ、古くから栽培されてきたせいか浮世離れした名前とは対照的に市街地でもよく見かける。 樹木の花かと思えるほどに巧妙に蔓をからませて咲いている。鷹の橋近くのフェンス一面に広がり、その先端に咲いたラッパ型の花が上水木立に達しそう。蔓の根元は太くたくましい。 花径は5センチあまりラッパの先が5枚に裂け、雄蕊は4本、中央の雌しべの柱頭は2つに分かれ、まるで開いた唇のようである。 次々と花を咲かせるが一日花で、朝開花して夕方か翌朝には姿のままポトリと落花。種子は宿さない。少しの風にもユラユラと揺れる風情は優しげでもあり、炎熱の象徴でもあるような。 |
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