ノブドウ (ぶどう科)

秋になると翡翠色から薄紫、紫、コバルトブルーなど様々に色づいた果実で彩られるノブドウ。その野趣に富んだ実になる花が咲くのを昨秋から楽しみにしていた。

7月半ば過ぎ、やっと出会えた花は2〜3ミリの淡いクリーム色で、蜂やハエなどがひっきりなしに花房に訪れカメラの邪魔をする。

蝋が溶けかかっているように蜜腺が露出しているので,虫たちが好んで群がるようだ。ミタマバエの幼虫が入り込んで実をカラフルに染めると聞いている。

ノブドウは北海道から沖縄まで分布する木本性のツル植物で、上水沿いのフェンスや低木にからみつき、根元は硬く木質化している。

小さな花をファインダーから覗くと、花弁は5枚、雄しべも5本あるが、どちらも早期に脱落するそうだ。

花の形は同じ科のヤブガラシに似ているが、あの毒々しさはない。蔓に互生している掌状の葉は3〜5つに切れ込みブドウの葉に似ている。残念ながらカラフルな実は食べられないそうだ。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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