ネズミノオ (いね科)

初秋の頃、商大橋の欄干脇にスズメノテッポウに似ているが、よりスリムで長い穂が並んでいた。草丈は40センチ前後だが穂の径は5〜6ミリで、長さは20センチ以上ある。

開花期と見えて茶褐色の線香状の穂には白い葯がピラピラ垂れ下がっていた。まるでネズミの尻尾みたいだと思ったら、検索の結果、見ての通りの名前でネズミノオだった。

意外や意外!と驚いたが、一度“顔見知り”になると、上水堤のへりでしばしば出会うようになるから不思議だ。

ネズミノオは北海道を除く日本全土、南西諸島、中国、台湾、インドネシア、オーストラリアなどに自生しているイネ科の多年草で、路傍や草地、荒れ地などに生育するそうだ。踏みつけや刈り取りにも強く、強靱な根を張って群生する。葉は線形で細く、花序(穂)よりも短いものが多い。

肉眼では確認できなかったが、穂には1〜2ミリの小穂がぎっしり並んでおり、9〜10月に花をつけ、その後種子をつけるとか。

開花期も種子になってからも穂は細長くてネズミの尻尾の名にぴったりで、野草界を知る面白さが広がった。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月
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