ナズナ (あぶらな科) | |||||||||||||||||||||||||||||
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妹(いも)が垣根 三味線草の花咲きぬ 与謝蕪村 |
七草粥には欠かせず、春の七草の代表として馴染み深いナズナの花が春先の上水堤の足元で咲いていた。 草丈はまだ10センチそこそこだが、茎の頭に白い小さな4弁の花を群がり咲かせ、三味線のバチに似た莢果も二つ三つ付けている。 その莢果の姿から三味線花とかペンペン草の通称で呼ばれることが多いアブラナ科の越年草だ。 根状葉で冬を越すが、その葉は羽状に深く裂け寒気から身を守るためか産毛を蓄えている。開花期は3月から5月半ば頃まで。 ナズナ(薺)の名前の由来は諸説あるが、なでたいほど愛らしいので撫菜(なでな)から変化したという説。朝鮮語の「ナジの菜」がナズナに変化したという説も。日本では七草粥など食用にされるが、中国では止血剤に用いられるとのこと。 背丈が伸びて莢果をたくさんつけた茎を手折って振ると、シャラシャラと微かな音がする。ナズナを見ると、そんな他愛ない遊びが思い出される。 |
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