ナルコユリ (ゆり科)

5月から6月の季節、弓なりの茎に緑白色の筒型の花を下向きに連ねているこの花に出会うと、北アルプスを思い出す。

かつて田圃の鳥追いに吊るされた鳴子のような形から鳴子百合と命名され、葉もユリに似ている。

つつましいが、ちょっととぼけたような風情もあって、その姿は見飽きない。

この草の根は、地下茎が太く長く横走りして、新しい根茎の先から丸い茎が立ち上がる。ユリに似た葉は2列になって互生。

日陰でも日向でもよく育つといわれ丈夫な野草といわれているが、何故か上水周辺では数少ない。

北アルプスをめざし麓を歩いていた道の到る所にナルコユリが咲いていた。ナルコユリの持つ木訥さは、何のために山に登るのか…山に惹かれる心と通じるものを感じた。

アマドコロとよく似ているが、アマドコロの茎は六角形になっているので区別がつけられる。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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