秋半ばに淡紅紫色の花穂をつけるシソ科の多年草。
花が方形の茎の一面にだけ集まって付き、長さ7〜8センチの花穂全体がナギナタのように反り返って開花するナギナタ(薙刀)コウジュ(コウは香、ジュは草冠に需と書く)を、旧小川水衛所付近で見かけた。
開花寸前まで垂れ下がっている蕾が開いて、反り返った花穂を見るのを楽しみにしていたが、翌週には周囲の下草と一緒に刈り取られてしまっていた。
あと少しで開花したのに…と残念で仕方がなかったが、1年待って対面することができた。淡紅紫色をした花は、花期が終っても布団綿のような柔らかさで枯れていくという。
キンミズヒキ等と並んで育つが、方形の茎も花冠も軟毛があり、全草にシソ科特有の強い香りがある。
スズコウジュ等と共に漢方では『香じゅ』と称して全草を乾燥させて薬草に用いられ解熱、利尿剤として効用がある。
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