ナガミノヒナゲシ (けし科) | |||||||||||||||||||||||||||||
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ひなげしや路傍に並びて合唱す 緑雲 |
薄紙のような朱赤の花びらをなびかせているナガミノヒナゲシが驚くような勢いで殖えて来た。ほっそりして可憐な姿に似合わず空き地と言わず住宅街でも、主要幹線道路のへりでもたくましく咲いている。 地中海沿岸から中欧原産の帰化植物で、日本で最初に発見されたのは昭和36年、東京で見つかったとのこと。40年あまりで全国的な広がりを見せており、帰化雑草だとも。 花の直径は3〜6センチ、4枚の花弁はオレンジ色がかったサーモンピンクの微妙な色。ヒナゲシに似ているが、葉がより細かく切れ込み、長実の雛芥子の名の通り、花の後すぐに結実してできる実が長細いという特徴がある。 秋から芽生え、温暖な冬に成長して春に開花・結実し、厳しい夏は種子や地下茎などで夏眠するライフサイクルが繁殖力の鍵になっている。蕾の間は茎先が曲がりうな垂れているが、開花すると空を仰ぎ、群生していると栽培しているのではないかと思ってしまう。 阿片の原料となることで有名なケシは品種によって栽培が制限されるが、ヒナゲシやこのナガミノヒナゲシの実からは阿片は取れないそうだ。 |
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