ムスカリ (ゆり科)

桜の蕾が膨らんで開花が待たれる頃、上水の砂川・見影橋付近の堤で青紫色のビーズ玉を寄せ集めたような花の群れが点在しているのを見つけた。

コンテナ栽培や花壇に人気のあるムスカリの小群落が、自生のタチツボスミレと競うように咲いている。

地中海沿岸や西南アジア原産の球根植物のムスカリは、ヒヤシンスに似た可憐な風情に似合わず強健で耐寒性があるせいか、最近は市街地の路傍にも進出しているのを見かける。

上水周辺の宅地化が進むにつれ、ムスカリのような比較的新しい園芸品種が堤にも増えており、自生種との存亡が気にかかる。

直径4〜5ミリの玉に見える花はマクロレンズで見ると、アシビ(馬酔木) やドウダンツツジの花に似た小さな口を下向きに開いているが、20〜30個が房になっている姿がブドウに見えることから、別名グレープヒヤシンス。

図鑑によるとムスカリの名はギリシャ語のムスク(麝香:じゃこう)に由来しているそうだ。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月
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