ムシトリナデシコ (なでしこ科)

5月から6月にかけて上水堤の縁や空き地などに目立ってきたショッキングピンク5弁花の群れ。ムシトリナデシコはヨーロッパ原産の帰化植物で、江戸時代に鑑賞用として移入されたものが各地で野生化しているそうだ。

舗装道路のへりにも進出しているのを見かけるので、可憐な花冠に似合わず繁殖力は旺盛。

その姿からもイメージされるようにナデシコ科の越年草で、長めの萼筒の下から伸びている茎の上部の節から粘液を分泌しており、アリや小さな昆虫が付着して捕えられるので、虫取り撫子の名前が付けられているが、いわゆる食虫植物ではない。粘液は花を守るバリアーとのこと。ハエトリナデシコ、コマチソウの別名も。

花冠は芝桜に相似しているが、草丈は30〜60センチと高く、茎を抱くようにして広めの披針形の葉も、多数に分岐している茎も白味をおびた青磁色。

5弁の花径は1センチぐらいだが、数個が散房状に開花しているので紅色の花は路傍でも目立つ。
花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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