ムシクサ (ごまのはぐさ科)

上ばかり見て歩いていた桜のシーズンに、足元の直立した草の葉陰に小さな白い花を抱いている植物が目に付いた。

新堀用水の縁で草丈は15〜20センチくらい。よく見かける植物だが花を見たのは初めてだった。

細長い葉は多肉質の感じで、葉の付け根に直径2〜3ミリの4弁の花が2〜3開花していた。何枚か写真に撮ったが、かろうじて花が写っていた一枚を『花の名前掲示板』で確認してもらったところ、ムシクサであった。

オオイヌノフグリやタチイヌノフグリの仲間で、本州から南西諸島まで広く分布するゴマノハグサ科の一年草。田圃のあぜ道、浅い水路などの湿った場所に生育するが、花は小さくて目立たず、開いてないことが多いそうだから、1カットでも撮れていたのはラッキーだった。

花冠は4つに深く裂けるので、花びらが4枚あるように見え、雄しべが2本、雌しべは1本。花に比べて額片の方が大きいが特徴で、4枚の萼は果実期まで残っているとのこと。

平たいハート型の果実にゾウムシの仲間が産卵すると、虫こぶができることから虫草の名前に。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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