ムラサキケマン (けし科) | |||||||||||||||||||||||||||||
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春の彼岸過ぎから上水堤を歩くたびに新しい野草の花に出会い、目が離せなくなる。 細長い筒状の先が赤紫色の唇形になった花を、キーホルダーみたいに束ねたムラサキケマンに出会ったのはエイプリルフールの日だった。 筒状の花は2センチ前後、草丈は30〜50センチくらい。細かく裂けて深く切れ込んだ葉を茂らせて 桜橋上流左岸の樹陰の下で咲いていた。やや湿った草原や市街地の空き地、農村の山道沿いに生えるケシ科の越年草で、秋に芽生え春に開花する。 広辞苑によるとケマン(華鬘)とは仏前を荘厳にするために欄間などに掛ける装飾のことで、多くは金銅で作られた仏具の一種だそうである。 その華鬘に似た紫の花というのが名前の由来で、別名は天上に咲くというマンダラゲ。 開花するまでは茎の頭頂部で円錐形に行儀よく並んでいる花は、下から順に開花していくにつれ、唇が奔放にあっちこっち向いてしまう。陽だまりで誇らしげに。 |
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