モミジイチゴ (ばら科)

小松橋上流・新堀用水の路肩に垂れていた鞭のように細長い枝がいつの間にか芽吹き、白い花を下向きにつけていた。

小枝には鋭い棘があり、4〜5センチ間隔で短い葉柄を出し、その先に直径2センチ前後の5弁の花が垂れている。

どうしても花を上から見下ろす格好になり、淡い赤紫色の萼が純白の花とマッチして可愛らしいが、うっかり花に触れると葉柄にも棘があるので、チクリとやられてしまう。

モミジに似た掌状に分裂した葉から、話しに聞いていたモミジイチゴ(紅葉苺)だと分かった。

東日本の山野にごく普通に生える落葉低木で、6〜7月に黄色く熟した実は野苺の中でも取分け美味しいと聞いている。

黄色い実がなるので別名は黄苺と書いてキイチゴ。耳からだけ聞くと木苺と混同されやすい。

上水堤のモミジイチゴは花は咲くが、常連の散歩者でも実が熟れたのを見たことがないと言う。美味しくなる前に野鳥につつかれてしまうのだろうか。ぜひ、黄苺を味わってみたいものだ。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月
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