メハジキ (しそ科)



めはじきや 疲れ寝の子の袂より  中尾束愁子
淡紅色の唇状のかわいい花をつけたこの野草は、乾燥させて薬草にも用いられるので、益母草(やくもそう)とも言われる。

上水の堤では初秋の風を感じる頃に開花する。

全体に短い白い毛色が密生し、灰緑色を帯びた茎の断面は、4角形で弾力があり、上の方は少し分岐している。

茎に対生している葉は、下部のものは三方に分裂し、それぞれがさらに羽状になっている。

花は上部の葉の付け根部分に数個ずつ階段状に重なって付き、茎の所に刺状の小苞があり、淡紅色の唇型をした花冠をつけている。

花冠の下唇は2裂し、内側に紫色の筋がある。中央裂片が張り出して2裂して、この花の持つ独特のかわいらしさと風情をかもし出している。

かつて、子供達が若茎を細かく切ってそれを曲げ、マブタの上下につけ、目を大きく開かせるようにして遊んだのが名前の由来であるが、茎の持つ弾力がそうした遊びを作り出したのだろう。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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