マヤラン (らん科)



梅雨明け間近な緑濃い上水堤、 そこだけは下草も少なく木漏れ陽がやわらかく降り注ぐ一角で、 マヤランが7〜8本落ち葉のベッドから起き上がったように忽然と姿を現す。

神戸市近郊の摩耶山で日本で最初に発見され、 1879年に採られた標本をもとに1904年(明治37)牧野富太郎博士により命名された南方系の無葉ランで、上水土手に何故棲みつくようになったのか…。

謎を秘めた妖精のような野生ランである。

周囲の落ち葉と保護色になって目立たないのが幸いしていると思われるが、環境省の植物レッドデータブックでは絶滅危惧種1B類としてリストされており、非常に絶滅危機の恐れが高い希少な野生ランである。

15〜20センチくらいの茎の上部に栽培洋蘭の代表であるシンビジュームに似た色合いと姿の花を5〜6輪さりげなく開花させている。

近隣では武蔵野市内にも生息地があり、ラン・ネットワークの会員たちにより見守られ、地道な保護活動が続けられている。上水堤のマヤランも生息していける環境を維持したいものだ。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

    50音目次へ
Copyright (c) 2005-上水事典サイトの会