マスクサ (かやつりぐさ科)

上水堤を定期的に歩くようになって一年余り。昨年の今頃は目に入らなかった野草にも気をつけて観察するゆとりができてきたのか、ごくありふれたスゲ類やイネ科の植物にも徐々に目が行き届くようになってきた。

オニスゲに似ているけれど、どことなく違うマスクサ(升草)も5月下旬頃から細長い葉の付け根に果胞を抱いているのが目に付くようになった。

瑞々しい緑色の鱗片が重なって大豆粒くらいの大きさのイガイガした果胞を、3〜4個抱いて群生している。

これまで気がつかなかったのが不思議なくらい上水堤に沿ってマスクサが帯状に多く自生している。

図鑑によるとマスクサは道端にごく普通の雑草の類で、カヤツリグサ科の多年草。カヤツリグサの茎を両端から割いていくと蚊帳を張ったように四辺形になることからカヤツリグサも升草と呼ばれることがあるが、本来のマスクサではない。

マスクサの果胞の縁には翼(よく)と呼ばれる膜があり、多数の雌花と基部に少数の雄花をつけているとのこと。スゲ類には珍しく雌雄両性がマスクサの特徴だそうだ。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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