春一番が吹き荒れる上水堤の商大橋付近で、健気に開花し始めたマンサクの花。 早春の花にさきがけて“まず咲く”の“まず”が転じてマンサクとされる説が一般的だが、樹木全体を黄色く染めるくらい花をたくさんつけるので「豊年満作」から命名されたとも。和名は満作で地方によっては花の付き具合で、その年の豊作、凶作を予測したとも伝えられる。
マンサクはまんさく科の落葉小高木で、日本各地の山林に自生するほか、春に先駆けて咲くので庭木として人気が高く、古くから多く栽培もされている。
花は紙細工のような姿をしており、細い紙片みたいな鮮黄色の花弁は4枚、少しよじれているが面白い。 雄蕊と仮雄蕊も4本ずつ、雌蕊は2本の花柱をもつ。萼は赤褐色または緑色で丸いお椀のようである。園芸種には花のシーズンまで前年の葉を残しているシナマンサクが多いとのこと。
欧米でも人気があり、「魔女の榛(はしばみ)」という名前もついている。