クサイチゴ (ばら科)

名前に草とついているのにニガイチゴやカジイチゴなど木苺の仲間のクサイチゴ(草苺)。野草図鑑では調べがつかなかったが、ポケット樹木図鑑でたまたまクサイチゴのページを見つけた。

草か木か紛らわしい名前だが、落葉の小低木で上水沿いの林のへりでは横に這うように伸び、丈も低く草のイメージが強いことが名前の由来だそうだ。

5月の連休頃につけていた数輪の花の径は3センチ前後。白い5枚の花弁はカジイチゴに似ており、花だけでは見分けがつきにくいが、花が少し小ぶりで葉が奇数で対生している。葉脈のはっきりした卵形の葉の先は尖り、縁には不規則な鋸歯がある。

ニガイチゴやカジイチゴ同様に葉軸や中脈に細かい毛が密生して刺もあり、近づくと袖口に引っかかってしまった。これだからバラ科の植物は苦手だ。

しかし多数の雄しべが目立つ花は野趣に富んで惹きつけられる。梅雨頃に赤く熟する実は食べられるとのこと。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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