クコ (なす科)

あの赤いのはたしかクコの実!小さなカプセルみたいなクコの実を数年前に貫井橋のたもとで見かけたが、花にはフラレてばかりだった。

ところが、9月半ばにようやく出会えて…その淡い紫紅色の花に感激した。径1.5センチ前後の5弁の花びらの基部は濃い紫紅色で、何かの花に似ていると思ったら、クコは中国原産のナス科の落葉低木だそうで、茄子の花に相似している。

クコの名称は漢名の枸杞を音読みしたもので、古くから強壮や不老長寿の効能があるとされ、果実、根皮、葉はそれぞれ生薬に。乾燥させたクコの実は杏仁豆腐に添えられたり、薬膳料理でも使われ、クコ茶やクコ酒なども愛飲されてきた。

海岸や河原、田畑の畦、空き地の周囲など人の手が加わりやすく、高木が生えきれない環境に生育。束生する枝の長さ1メートルぐらい、太さ1センチ足らずだが強靭でしなやか。あまり枝分かれせず棘があるので、生垣にも使われるとか。

ドキッとするほど鮮紅色に実が熟するまで、長さ5〜6センチの長楕円形の葉が瑞々しい若緑色なのも特徴かと。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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