ウメ (ばら科)

かつては桜の名所として知られ、国の名勝にも指定されている小金井堤の桜。老木化し衰退しているとは言え、上水堤に桜樹は数え切れないほど植わっているが、梅の木はどうだろうか?

2月下旬から3月にかけて小川橋から小金井公園正門まで約7キロの両岸を見て歩いたが、1本も見かけなかったのには驚いた。

周辺の民家や緑地、公園などには梅が咲きほこっているが、梅の実だけは野鳥も敬遠して種を運びそうにない。また、街道筋の旧家の梅は観賞用と食用を兼ねており、青い実のうちに梅干用にもいで利用されてきたに違いない。道々そう類推した。

梅は中国原産で奈良時代の遣隋使か遣唐使が持ち帰ったようで、万葉集には100首以上の歌が詠まれており、以来愛され重宝されてきた。

たった1本目にしたのはくぬぎ橋下流右岸に隣接した通称『どんぐり広場』の角地で、紅梅の若木がチラホラ花をほころばせていた。

関係者の話では行く行くは玉川上水堤かグリーンロードに移植されるという。イレギュラーではあるがフクジュソウとクロッカス、この紅梅を『玉川上水の草木の花』リストに加えておいた。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月
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