コバンソウ (いね科)

5月半ば過ぎだったか上水堤の下草の間から細い茎を差し出して、小判型の黄緑色の穂を覗かせていたコバンソウ。

大して風も吹いてないのに、カメラを構えるとユラユラ揺れてピントを合わせるのに閉口した。

1週間後に再訪した時は花穂が黄金色に輝き、まさに小判そのもの。別名のタワラムギにしてもネーミングがぴったりだと感心させられる。

コバンソウは地中海沿岸域の原産で、その特徴ある花穂の面白さから明治時代に観賞用として渡来したそうだ。主にドライフラワーとして利用されている。

10個前後の花が重なるようにして左右対称に並んでいる花穂は長楕円形で、長さは平均して1〜2センチ。同属にさらに小型の花穂をつけるヒメコバンソウも。

因みに学名のブリザはギリシャ語のライ麦が語源になっている。花数が多い上に乾燥に強く上水周辺の路傍や住宅地などにも野生化している。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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