キツリフネ (つりふねそう科)

野草の花にしては撮りやすい大きさなのに、ユラユラ揺れてピントが合わせにくいキツリフネ。

夏から秋にかけて釣り船に見立てられる赤紫色の花をつけるツリフネソウの同属種で黄色の花を。沢沿いなどで揺れているとロマンティックな気分になるのだが、アップで見ると黄釣船というより河豚提灯に似てユーモラスでもある。

キツリフネは北半球に広く分布し、日本では北海道から九州にかけて低地から山地の谷あいの林内や林縁などみられる1年生草本。湿めり気の多い半日陰地を好むそうだ。

草丈は50センチぐらい、鋸歯の目立つ長楕円形の葉の脇から細い花茎を出して、その先に黄色のぷっくりした花を吊り下げる。距という花の尻尾の先はツリフネソウのように渦巻かず、真っ直ぐ飛び出している。

葉陰でこの花が咲き始めると残暑が厳しくても、秋がそこまで来ているように感じられる。種子が熟すとホウセンカなどと同様に弾けて、飛び拡がる。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月
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