キンミズヒキ (ばら科)

7月から9月にかけて日当たりのいい上水の土手に見られるキンミズヒキ。草丈1メートルほどの細い茎先に鮮黄色の小花穂を伸ばした姿は野趣に富む。全体に産毛が密生しており、下方についている葉は互生、長い葉柄にへりがギザギザした大小の葉が複葉をなしている。

ミズヒキの名は熨斗袋にかける「水引」に由来、夏に黄色の五弁の小花を細長くつけるので、「金色の水引」に見立てられたのだろう。

紅白の水引になぞらえたミズヒキは、たで科で日陰を好むのに対してキンミズヒキは ばら科で日向に咲く異種だが、名前からすると同属に思われいささか紛らわしい。

花の後にできる果実は一見花のように見える変わった形をしており、その果実には無数の棘があり、動物や衣服にくっつきやすいので、ヒッツキグサという別名もある。

秋半ばになると、花と実を同時につけている花穂に出会う。この野草の枝茎は煎じて飲むと、口内炎や下痢、歯肉炎などの薬効がある。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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