カゼグサ (いね科) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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よく目にするのだが名前を知らない草が多い。このカゼグサもその一つだった。上水の茂みの中でも特に細かい塵を散らしたような花穂が印象に残り、図鑑をめくってみたところ、イネ科のカゼグサらしい。 いかにも名前に相応しい風情だ。「名もなき花」とか「名もない草」と書かれた文章にもよくお目にかかるが、改めて名もない花や草はなく、その名前を知らない人が自分も含めて多いことを、このカゼグサに教えられたような気がする。 日本全土、中国、朝鮮、ヒマラヤなどに自生する草丈50〜80センチの多年草。チカラシバと同じように根が地中深く張り、容易には引き抜けない。 かつては中国原産の知風草と同一視されていたことが、カゼグサの名前の由来。ミチシバの別名があり、路傍のありふれた雑草の類で、日当たりのよい乾燥したところを好むそうだ。晩夏から秋にかけて茎の先に円錐状の花序を出し、紫がかった光沢感のある小穂を沢山付ける。周囲が暗いと白っぽく浮き出て風に舞う感じだった。 |
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